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2005年05月23日
-本[小説]-殺戮のオデッセイ
LAへの移動で、飛行機に往復で20時間くらい乗ってましたが、当然閑な時間がかなりできたので、通勤時間に読みかけだった「殺戮のオデッセイ」という海外小説を読破しました。今年の正月映画として日本で公開された、『ボーン・スプレマシー』の原作ですね。
映画と原作を両方とも見たかたは誰もが思うはずですが、原作と映画ではストーリーがまったく違うんですよね。私もこれまでいろいろと原作のある映画を観てきましたが、ここまで大きく話が違うのは初めてです。1作目、『ボーン・アイデンティティー』の時は、根底にある設定だけは有効利用して、今までのスパイ映画とは一味違う演出に一役かってましたが、『ボーン・スプレマシー』では原作と言っちゃっていいのかなぁと思うほどストーリーが違いますw
原作者が生きていたら、怒ったんじゃないかなー・・・。
けど、舞台背景が少々古いので、いまさら忠実に映画化しても意味がない、というのは原作を読んでみるとよくわかると思います。今ではローテクと呼べるものでも、当時はハイテクだったわけですし、香港を中心とした世情なんかも今とはまったく異なりますからね。
ストーリーはというと、最愛の妻を助けるために、前作の後に封印していたスパイとしての能力を駆使して巨悪に立ち向かうというものなんですが、1作目とのリンクがとてもうまく機能していて、かつ、癖のある新キャラたちも個性がたっていて、相変わらずの完成度の高さを誇ってました。
設定が古臭くてもそれがまったく気になりませんでしたしね。
1作目と比べて、読みやすい翻訳になってたようにも思いました。多分、ストーリー自体は1作目のほうが面白かったようにも思うんですが、前作の翻訳はちょいと読みづらかった、というかいまいちテンポが乗り切らないところがあって、個人的には少々もったいないなぁと思ったので。海外小説の場合、翻訳者の技量の差って何気に重要ですよね。
投稿者 shaw : 2005年05月23日 01:34
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