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2005年11月17日
-DVD[映画]-切腹
今月の日経新聞の「私の履歴書」、担当が仲代達矢なんですよね。
別にファンというほどではないんですが、黒澤明や小林正樹といった名監督と組んで、数々の名作に出演してきたわけですし、やっぱり連載の内容が気になるじゃないですか。というわけで、毎日チェックしてたりします。
さて、ここ3日間ほど、話題は『切腹』という映画がメインです。私もちょうど1年位前にこの映画を鑑賞しているんですが、これがね、名作中の名作なんですねー。
時は寛永7年(江戸時代初期)。徳川幕府の行った改易により、大量の浪人が世にあふれていた時代。生活に困った浪人が、江戸藩邸を訪ね、「たかり」目的で切腹を申し出るのが流行る中、彦根藩井伊家の藩邸に現れた浪人が、同様に庭先を借りて切腹を願い出る。そして、こつこつと身の上話を始めるのだが、その内容は次第に驚愕なものになっていくのだった・・・。
まぁ、あらすじをまとめるとこんな感じですかね。
「また来たか、とっとと追い払ってしまえ」という家老と、「俺はここで切腹するのだ、まぁ聞け」という浪人との対比、立場上の違いが、浪人の話が進むにつれて変化していく様、その描き方がとにかく見ごたえがあります。橋本忍という脚本家の力量を思う存分発揮しています。
素晴らしい脚本があって、小林正樹という名監督によってしっかりと演出がほどこされ、それに仲代達矢や三國連太郎といった名優達がそれに応える。本当に隙がない映画です。
シネスケで「『七人の侍』が動ならば『切腹』は静の金字塔である。」というものすごく説得力のあるコメントがあるんですが、本当にその通りだと思います。未見の方(特に時代劇が好きな方)は、ぜひ鑑賞することを勧めますね、私は。
そういえば、この映画を観た後にレビューを書いた記憶がないなぁ、と思って過去のエントリーを振り返ってみると・・・。書きかけのまま未公開のエントリーが眠ってた。。近いうちに書き直すかも。
投稿者 shaw : 2005年11月17日 00:39
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