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2003年09月22日『ロジャー&ミー』長いこと気になっていた、マイケル・ムーアの初監督映画『ロジャー&ミー』、最近DVD化されたのをきっかけに鑑賞してみました。 作品のことを知らない方のために、まずは簡単なあらすじを。 以下、簡単な感想。 ・目的のためには、即座に実行。つまり、近作『ボウリング・フォー・コロンバイン』でもみせた突撃インタビューのことなんですが、あのスタイルはデビュー作から変わらずでした。ロジャー・スミス会長に直接会うために、会長の現れそうなところに執拗にアタックする。で、当然なかなか会長を捕まえることはできないのですが、その都度出会ういろんな人にそのものずばりなインタビューを実行。この鋭い切り口が作品の基調になってます。 ・『ボウリング~』のカナダでのインタビューのような、笑える場面は全然ありません。全編を通して、かなりシリアスな雰囲気を維持してます。当作品のほうが、まっとうなドキュメンタリー映画といえるかもしれないですね。 ・一度鑑賞後、監督の解説付きで最初の10分ほど観直してみたのですが、今年の5月収録と結構最近のマイケル・ムーアの声が収録されていて、かなり面白そうでした。今日は時間がなくてまだ続きを観ていないですが、近いうちに再度鑑賞してみます。 作品評価:★3 ※採点基準はこちら -- 追記 --おそらくこの作品の時代背景って、日本の自動車会社が急成長して、アメリカでの市場を拡大させていたころですよね。 作品の中では、GMは3万人もの失業者を一気に作り出すほど切羽詰った状況ではなさそうでしたけど、実はもう日本企業に太刀打ちするために布石を打っておく(つまり経営の合理化ですね)必要があった時期ではなかったのかな、と思いました。ま、この辺の時代背景をしっかり確認したわけではないので、認識に過ちがあるかもしれませんが。 実際にこの大量レイオフの遠因が日本企業になるのかな、と思いながらこの作品を観ていると、さすがに面白いドキュメンタリー映画として観ることはできませんでした。 ただ、今の日本が世界に太刀打ちできるのが自動車産業とTVゲーム産業だけ、とか考えたら、なりふりかまっていられないという現状もあるだろうし、それで日本が競争で優位に立つと、競争相手の国ではかならずこのようなことが起こって当然でしょうし。 そう考えると、国を超えた資本主義に基づいた競争、国を豊かにしているんだか、貧しくしているんだか、わからなくなります。競争によって、技術が日進月歩で進化しているのは事実ですが、それが人々の生活のシアワセに結びついているのか、と。私が改めていう問題でもないですが。 というわけで、本編から離れて、いろいろ考えさせられる作品でした。 >> 関連するエントリー 投稿者 shaw : 2003年09月22日 00:41
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