2004年01月01日

『深夜の告白』

今年のレビュー第一号は『深夜の告白』。ビリー・ワイルダー監督の初期の作品です。
ビリー・ワイルダーの作品はいろいろ観てきた私ですが、この映画の完成度の高さは他の傑作と比較しても遜色ないと思います。各方面で評判の良い作品だったので、前々から観てみたいと思っていた作品でしたが、その価値大有りだと思います。

どういう話かというと、↑のリンクを辿ってもらうのが一番良いかとも思いますが、一言でいうなら「保険金詐欺」の話です。なんだか火曜サスペンス劇場(だっけ?)とかで扱われそうな、使い古された感のあるテーマですが、なにせ映画自体60年前の作品。おそらく当時ではまだまだ珍しい部類だったかと。そして何といっても名匠ビリー・ワイルダーが手がけているだけあって、ぜんぜん安っぽい映画じゃないです。意外性はないですが、隙のないストーリー展開に、私はおもわず唸ってしまいました(声にはだしてないけど)。年明け早々、いい作品に出会えた♪

作品評価:★4 ※採点基準はこちら

-- 追記 --

ビリー・ワイルダーは、後に『情婦』、『サンセット大通り』というサスペンスの傑作を世に出すわけですが、その源流はこの作品にあるんじゃないですかね。語り口の方法とか、冒頭の見せ方とか。個人的に、ワイルダー作品は、コメディにもっとも特徴が出てると思ってましたが、実はこういうシリアスな作品のほうが、その語り口の巧さをいかんなく発揮できているのかもしれない。

あと、もう一言加えるなら、バーバラ・スタンウィックの演技。これはワイルダー監督自身も絶賛してましたが、確かに素晴らしいです。悪女役を嬉々として演じてますよねー。あの殺人のシーンでの目の見せかたは、一見の価値ありかと。

未見のビリー・ワイルダー作品で観ておきたい作品
・『翼よ!あれが巴里の灯だ』
・『失われた週末』
・『青髭八人目の妻』(脚本のみ)
・『ミッドナイト』(脚本のみ)
・『異国の出来事』

個人的にお勧めのビリー・ワイルダー作品
・『アパートの鍵貸します』
・『情婦』
・『昼下がりの情事』
まぁ、普通のレンタル屋に置いてあるワイルダー作品でハズレ作品はないと思います(笑)

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投稿者 shaw : 2004年01月01日 23:15

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