2004年06月09日

「大王」を読む

ちょっと前のことですが、職場の先輩と漫画の話をしていたところ、その先輩は大友克洋や寺田克也のファンなのに黒田硫黄は読んだことがない、ということだったので、『茄子 アンダルシアの夏』のDVDと「セクシーボイスアンドロボ」の単行本をお貸ししたのでした。
すると、想像したとおり黒田硫黄ワールドに引き込まれたらしく、自分で茄子シリーズ等を集めはじめたようで、先日「大王」も購入したとのことだったので今度は私が貸してもらうことにしました。

ということで、なんだか長い前置きになりましたが、「大王」を読みました。黒田硫黄の初期の短編集です。まー、なんと言ったら良いのかわからないのですが、デビューの頃からあの独特の世界観は健在だった、ということで。以上。

・・・。
いや、他の作品もそうなんですが、まともに批評がしづらいんですよね、この人の漫画。正直面白いと一口に言える作風じゃないですし、好き嫌いがわかれるところが多分にあると思うんですよ。私はこの人の書く絵が凄く上手いと前から思っているんですが、それも人によってはあの筆絵調が好きになれない、という感じ方もあるでしょうし。

「大王」に関しては短編集ということもあって、話によって?や!がぐるぐると頭を駆け巡る突拍子のなさが他の作品と比べてより一層大きいです。味がある、と思える人は黒田硫黄のファンを自称できると思いますが、入門書じゃないですね(笑)。

-- 追記 --

↑の「大友克洋寺田克也のファンなのに黒田硫黄は読んだことがない」という文章、一見つながりがなさそうな気がしますが、3人とも知っている人には言わんとしていることがわかるんじゃないでしょうか。絵や世界観は三者三様かもしれませんが、同系列というか、匂いが同じというか、誰か一人のファンなら他の二人も気に入るような気がするんですよねー。

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投稿者 shaw : 2004年06月09日 02:10

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