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2005年03月07日『サイドウェイ』今年のハリウッド映画の賞レースで、俗に「批評家賞」と呼ばれるものをほとんどさらっていき、オスカーでも数部門にノミネートされた『サイドウェイ』という作品が、昨日日本でも封切されたので早速鑑賞してきました。 このエントリーでも軽く触れたように、前々から個人的にもかなり期待してた映画だったのですが、情報を集めすぎると鑑賞時にがっかりしちゃうことが多いので、「ワイン」好きの「中年男」二人による「ロードムービー」という最低限の予備知識だけで鑑賞。 さて、鑑賞してみての感想ですが。 あらすじを簡単にいうと、ワイン好きの主人公と、結婚式を間近に控えた女好きの友人二人で、ワインを巡る旅行に出掛け、そこで出会う女性との交流で変わろうとする主人公達の悲喜こもごもを描いたロードムービーです。その中には、ワインに対する薀蓄あり、笑いあり、涙あり(という人もいると思う)で、エピソードの一つ一つが心温まる、まさに「人生が成熟していく贅沢な寄り道(映画のコピー)」な作品なのです。 で、不器用な主人公と自分を重ねてみちゃうんですよ、劇中で。すると身に染みてくるものが多々あって、ジーンとしちゃうんですね。いやぁ、もう感情移入しまくりです。そういう人多いんじゃないですかね、この作品は。 私はワインに対する知識はかぎりなくゼロで、作品中でちりばめられている薀蓄の数々はさっぱりでしたが、そのワイン話に重ねられた、人生に対する比喩は胸に来るものが多かったです。マイルスとマヤの二人で、ポーチで語り合うシーンなんて、今こうやって感想を書きながら思い出していても、こみ上げてくるものがありますもんね。 中年男女のやりとりに感情移入できるかどうかで作品の評価は変わってきそうですが、私にとっては「珠玉の1本」です。まぁ、こういう話に感情移入できるような歳になってきたのかと思うと少々複雑な気もしますが・・・。 作品評価:★5 ※採点基準はこちら -- 追記 --この映画に出演している俳優さんたち、全然知らない方ばかりでしたが、あまりにも自然な演技がとても素晴らしかったです。脚本も良かったんでしょうけど、それ以上にキャスティングがはまっていたからこそ、ここまで高い完成度になったんでしょう。正直、マイルスを演じたポール・ジアマッティがアカデミー賞にノミネートされなかった理由がわかりませぬ。 私は、不器用(でダメ人間)な主人公についつい同調してしまうところがあって、『ハイ・フィデリティ』とか『恋愛小説家』といった作品が大好きなんですが、これらの作品にはまぶしすぎる女性の存在(ヘレン・ハントとかね)もとても大きいですよね。『サイドウェイ』では、マヤを演ずるヴァージニア・マドセンがその役どころでしたが、これまたとても魅力的な女優さんで。脚本的にかなりおいしい役だと思いますが、それを見事に演じきったのはさすがです。これまで地味な俳優だったのが不思議な感じがしました。今のハリウッドは、40歳くらいの女優が非常に豊富ですね。 あと、作品を彩るワインの数々。↑でも触れたとおり、私はワインを日頃あまり飲まないし、当然知識も全然ありませんが、美味そうにワインを飲んでいるシーンの数々を観て、よだれが分泌されまくりでした。パンフレットを読むと、1本1000ドルを超えるワインなんかもふんだんに使用されていたそうで。どんな味がするのか興味津々w >> このエントリーに含まれるTAG>> 関連するエントリー 投稿者 shaw : 2005年03月07日 00:37
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